クラウドソーシングで案件探しをするとき気になるのが「案件の選び方」です。
案件の良し悪しだけではなく、どのくらいの案件(クライアント)を持つかも悩ましいところですよね。
たとえば1つの案件で30記事と3つの案件で10記事ずつ。
どちらも合計30記事というのは同じですが、私は後者「複数の案件で少しずつ書く」を選んでいます。
結果的にいい方向へ進んでいるので、特に駆け出しライターさんに向けて複数案件をとるメリット・デメリットと選び方をご紹介します。
デメリットもありますがメリットの方が圧倒的に多いので、ぜひ目的別の複数案件を意識して案件探しをしてみてください。
複数案件のデメリット
複数案件の場合、当然ながらクライアントも複数です。
ランサーズのメッセージやチャットワークなど、いろいろなツールで連絡を取ることになりメッセージのやり取りが面倒になります。
もちろん記事の構成や納品方法なども違うため、混乱することも多々あります。
とんとん
1案件に絞ったほうがクライアントとのやり取りも少なく済むうえ、プロジェクトの流れや構成も同じなので書きやすいですよね。
貢献度も低い
嫌な言い方にはなりますが、クライアント視点で見ると記事数の少ないライターは貢献度が高くありません。
たくさん納品してくれる人のほうが、「頑張ってもらっている」「いつもありがとう」って気持ちにもなるでしょう。
あからさまに態度を変えるようなことはまれですが、貢献度が高いほうが単価や納期などの交渉もしやすくなるので精神的にも少し楽になります。
複数案件のメリット
複数案件では事務的な部分で手間が増えるというデメリットがあります。
が、もちろん私がオススメするにはそれなりのワケがあります。
リスクを分散できる
単純な話ですが、1案件に依存していた場合その案件がなくなったら終わります。
ネットメディアは作るのも早ければ消えるのも早いです。ライターに落ち度がなくても「今月いっぱいで終わり」ということもあり得るのです。
私も「今月いっぱいで、担当されているコーナー(カテゴリー)を終了させていただくことになりました」と言われたことがあります。
言われたのは月末(27日)だったので、突然残り数日で終了という宣告でした。
この案件しか持っていなかったら、翌月の仕事はゼロになってしまうところでした。
複数案件を持っていればもし1案件が突然なくなったとしても致命的にはなりません。
仕事ゼロ状態にならなくて済みます。
スキルも可能性も広がる
複数案件を並行すればスキルや可能性を広げることができます。
さらにジャンルやメディアの規模をバラバラにすればいろいろな経験も積めます。
ライティングの仕事は流行り廃りがあり、常に同じテーマで書き続けられるとは限りません。
テーマによって稼げる稼げないの差もあります。
とんとん
幅広いテーマに対応できれば稼ぎやすくなりますが、1案件にのみ注力しているとそれ以外の知識は身に付きません。
ライティングを続けようと思うなら、いろいろと手を出しておいたほうが自然にレベルアップできます。
悪条件を見極められる
1案件だとそのクライアントのやり方がすべてになってしまいます。
極端な話、どんなに悪質なクライアントでも気づけません。
報酬が低い、返信が遅い、仮払いを渋る、条件がどんどん厳しくなる……複数のクライアントと接すれば何が常識で何が非常識なのかが分かってきます。
受注する3種の目的
ここまで複数案件をとるメリットを書いてきましたが、闇雲に案件を選ぶとメリットは少なくなってしまいます。
重視するものを絞って案件探しをするのがおすすめです。
案件で選びで重視するものは「スキル・実績・報酬」の3つです。
副業として長く続けるためには可能性を広げつつ今の生活も大事にするスタンスがおすすめです。
スキルアップにつながる案件を「種」、実績獲得につながる案件を「花」、報酬につながる案件を「実」にたとえて説明します。
種案件:スキルアップ
「種」案件と呼んでいるのは、スキルアップを重視する案件です。将来のためになるものですね。
今まで書いたことのないジャンルや、ワードプレス入稿など馴染みのないシステムにチャレンジします。
報酬や各種条件は妥協してスキルアップにつながる案件を選びましょう。
たとえば私はまとめ記事にチャレンジして散ったことがあります。
引用と切り貼りばかりの記事です。
やってみた結果「私には無理」という判断をしましたが、おかげでまとめ記事案件は手を出さないという方針が立てられました。
まとめ記事ってライター的にオイシイの?実際にやってみて思ったこと花案件:記名や肩書ゲット
ジャンルや報酬を妥協してでも1つは持っておきたいのが記名記事です。
自分が書いたと胸を張って言えるので新規案件に応募するときは強い武器となります。
人に見せる、自分の「花」となる記事なので花案件としました。
私はライティングを始めて数か月で記名記事を書けるようになりました。
報酬は非常に低かったのですが、この記事たちは今でも新規案件ゲットの武器になっています。
理想は記名記事をいくつかのジャンルで持っておくこと。
硬めの文と柔らかめの文、長文と短文などあればあるほど応募の役に立ちます。
記名が難しければ、他のクライアントに「自分が書いた記事」と紹介できる案件でもOKです。
履歴に残せて紹介できる記事を増やしましょう。
実案件~収入を得て生活する
完全にお金目的の記事です。実、つまり収入に直結する案件を選びます。
文字単価は高いに越したことはありませんが、単価が低くても書きやすければ総額は上がります。
文字単価がすべてではないんですよね。
私は5000字5000円の案件はまったく進まず数日かけたくせに、2000字1500円の案件は1日2記事書いても楽勝ということがありました。
5000字5000円の記事は私の苦手なジャンルな上に網羅記事。
リサーチもツラくて苦行でした。
「1記事5000円」「網羅」で失敗!受注を後悔した案件を語ってみる2000字1500円の記事は私の好きなジャンルなので、リサーチもライティングもサクサク進みました。
稼ぐことを第一に考えるなら文字単価よりもジャンルや構成が大事だと痛感しましたね。
高単価ではなくてもいいのです。
自分が稼げる案件を見つけましょう。
3種の案件で良いサイクルを
稼げる「実」案件があればこそ「種」「花」案件にも手を出せます。
「種」はいつか「実」になりますし、「花」はチャンスを増やします。
逆に言うと「種」がなければ成長は頭打ちになり、「花」がなければ良い案件に採用されず、「実」がなければ収入が少なくなってしまうということです。
初心者は「種・花・実」の3種の案件を意識して受注しましょう。
3種をそろえれば良いサイクルが作れて、ゆっくりでもステップアップできます。
一緒に頑張りましょう!